子ども同士のトラブル ‐ 小学生がぶつかってきて1歳の娘が口内を怪我し前歯がグラグラに。親としてどう対処すればよかったのか考える

小学生がぶつかってきて1歳10ヶ月の娘が口内を怪我し、前歯がグラグラになるという事故に遭いました。
その場では気が動転してうまく対処ができませんでした。

「子どものしたことだから」
その場では、そう思ったんです。

でも、これは謝罪を受けた側の親が相手を許すときにのみ適応できる言葉です。

危害を加えられたのに安易にそう考えて泣き寝入りをしたり、ましてや自分の子供が誰かに危害を加えてしまったときにこれを免罪符にして謝罪や子どもへの教育を怠るようなことがあってはならないんだと感じました。

子ども同士でなにかあった時どうすればよいのか、今後のためにも改めて考えてみたいと思います。

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事故の状況について

週末、空港の展望デッキでのことです。
私と夫は広いデッキの中央、人のいない階段状になっているところに腰掛け、その傍らで1歳10ヶ月の娘が手足を使い階段の昇り降りの練習をしていました。

「よしよし、がんばれー」と娘に声をかけて見守っていたら、小学校低学年とおぼしき男の子がダダっと走ってきて、私たちの近くでビタッと止まったかと思うと、向こう側に踏み込むようなフェイクをかけ、目もくれずに方向転換してこちら側にダッシュを仕掛けてきました。
娘は私たちの目の前で小学生に跳ね飛ばされ、何十センチか飛んで顔から地面に落ちました。

すぐさま名前を呼んで抱き上げると、けたたましく泣き声を上げる口の中が血で真っ赤なのがわかりました。
「夫!! ティッシュ!!!」
遠くから「おいぃ、謝っとけよー」という寝ぼけた男の人の声がしました。
飛行機の見やすいテラス側に腰掛け、ジュースだかお酒だかの缶を飲んでいる少し年のいった男性でした。保護者のようです。

「ごめんなさい」と男の子が謝りました。
本当に一瞬のことでよくわからなかったのですが、どうやらその男の子は少し離れたところで兄弟と追いかけっこをしてはしゃいでいたみたい。
小学校入るか入らんかくらいの弟と、プリングルスの大缶を抱え込んでいる2歳くらいの妹がトコトコやってきました。

男の子はオロオロしつつも反省した様子で何度か繰り返し謝ってくれました。
しかしこちらは怪我の確認に必死です。
「うん、はいはい、謝ってくれてありがとうね、謝れてえらいね、わかったよ」と声をかけると、男の子は離れていきました。

「前歯やわ。前歯の裏から血が出てる。歯が前にずれてる」 「うへえー!」
痛みが引かず全力で泣く娘をどうにか落ち着け、帰宅後かかりつけの歯医者さんに電話をして、その日のうちに診てもらうことができました。

「後ろの歯茎から歯が剥がれかけています。歯根は折れていませんでした。もしも神経が死んだ場合、歯が変色しますが影響はありません。永久歯への影響はなんとも言えない。前歯の位置がずれてしまったのは治療で固定することもできますが、この年齢で大掛かりな処置をして歯医者がトラウマになるよりは温存のほうがいいとぼくは思います。今後も経過は見てゆきます」

ほっと一安心ではありますが、楽しい休日のはずがどっと疲れる一日となりました。

どうすればよかったのかな?

娘のすぐ側に私たちはついていましたし、よちよち歩きの娘が迷惑をかけないよう、人のいない場所を選んでいました。
突然のことで、防げる事故ではなかったように思います。
しいて言えば、周りをもっとよく確認して、追いかけっこのような危ない遊びをし始める子どもがいたらその場から離れればよかった、くらいかなあ。

先方の保護者の「謝っとけよ」の一声で状況も確認しにこない態度には夫婦してあとから腹が立ってきました。
「名前と親の連絡先を聞くべきだったね」
「電話でトラブルについて報告して、あと、祖父母は子どもちゃんと見てないですよ。一番小さい娘さんプリングルス黙々と食ってましたよヤバイ!! って告げ口してやりゃ良かった!」
と話しました。

自分のことであれば痛みも、大丈夫か大丈夫でないかの程度も分かります。でも子どもの身体は自分の身体ではありません。
安易に「いいよ」などと言わないほうがよかった。本当にこれが一番の反省点です。

今回は歯がぐらつくだけで済みましたが、たとえば頭を打っていたら。
頭を打ってその場で泣き声が上がればひとまず安心、と言いますが、その場では平気そうだった子どもが翌日から吐くようになり、病院で見てもらったらえらいことになっていた、ということも考えられます。
重篤な場合、事故の相手先もわからないような状況は最悪です。

  • 氏名、電話番号、住所を聞いておく
  • その場で電話をコールし、つながることを確かめ、「子供同士の事故がありました。なにもなければいいのですが念のためご連絡しました」と話し、こちらの名前と連絡先を伝える

これは最低限必要なことだな、と後になって思いました。

連絡がつけば住所は不要かとも思ったのですが、昨今どんな人がいるかわかりません。
着拒されたらおしまいです。
想像したくありませんが最悪訴訟ということも有り得るので、裁判所に提起するために必要となる『住所』も必須だと考えました。

また、事故の程度によっては、大げさと思わずその場で救急車を呼び、警察にも連絡して傷害なのか過失傷害なのかの検証してもらったほうがいいようです。
【参考】エキサイトニュース|子供同士のトラブル直後、親として取るべき行動を弁護士に聞いてみた(2017年4月9日の記事です)

同じ学校のお友達の場合(子供同士の事故で前歯を折った私のケース)

そういえば私は前歯の一本が差し歯です。
小学校5年生のとき、子ども会で遊園地へ遊びに行って、同級生の女の子と二人乗りの変わった自転車に乗りました。
運転していた同級生がギュンと急カーブを切ったとき、ぼんやりしていた私は遠心力でスッ飛び、顔から地面に落ちて永久歯の前歯を折ってしまったのでした。

子ども会の引率の大人が血を流す私の面倒を見てくれました。
みんなより一足先に自宅へ送ってもらった頃には双方の親にすでに連絡が入っており、
「あーあー、ハッハァ!おもろい顔になって!永久歯やのに……まあしゃーないなあ!」と、母が事態を把握していました。

当日の夜、同級生のお父さんお母さんが菓子折りとお見舞金を持って家を訪ねてきました。
和やかに親同士が話し込んでいて、盛り上がっとるな、と思ったこと。「やけどうちお菓子食べられへん」と思ったことを覚えています。

同級生の女の子とは特に関係が気まずくなるようなこともなく。
お互い一番仲の良い女子グループは別ですが、塾や子ども会で会えば普通に喋ったり遊んだりしていました。

前歯が不自然な差し歯になったのは私にとって少しコンプレックスでした。口元を覆うような笑い方をしていた時期がありましたが、しゃーないので自分や相手を責めることはなかったです。
高校生になったとき、母が「保険の差し歯は劣化が早いから見た目が良いセラミックにしい」と、保険適応外のお高い差し歯にしてくれました。お金は家計から出ました。
差し歯が目立たないセラミックになり、笑うことに対して遠慮がなくなってスカッとしました。

まあ、そんなもんだよなあ、と。
コンプレックスは負ったものの、双方妥当な対応だったのではないかと個人的には思います。
歯は一生モノなので重視する親御さんもいるだろうけど、このケースでは保険適応外の治療費まで相手に云々、とかは、私は想像しにくいな……。
相手が故意に、後ろから押したとかだったら話は違うかもしれません。

悪気があるにせよ無いにせよ、子どもが大きくなるにつれこういったトラブルはついて回ります。
怪我する側のこともあれば、怪我させてしまう側になることもあるかもしれない
そんなときには

  • すぐに相手のお宅へ菓子折りを持ってお詫びに伺い、「治療費はこちらで」と申し出る。
  • 先方が遠慮された場合にはお渡しできるよう、お見舞金を包んでおく。
  • 自分の子どもの言い分をよく聞いて受け入れた上で、してしまったことの影響を伝え、再発防止について一緒に考える。

と、心得たいと思います。

個人賠償が付随する子ども向けの保険

子どもが小さいうちは乳児医療費助成制度を利用できますが、助成の範囲は自治体によってまちまちです。
また、子どもの医療費はカバーできても、仕事を休んで病院に付き添う親の時間や、それに伴う”医療費以外の出費”はまかなえません。
前述の通り、子どもが誰かを怪我させてしまったり、よそのものを壊してしまうこともあり得ます。
(私は小学生のとき一輪車の練習をしていて、よその車の前方についているアンテナみたいなのを折ってしまったことがあります……)
うちは近い将来、個人賠償が付随する子ども向けの保険に入ろうと考えています。

調べた感じでは県民共済かコープ共済が頃良いかなあ。
以下は自分用の覚書きですが、情報としてシェアできたらと。

「事故はほら起こるよ~♪」と機関車トーマスも歌っています。
生きている限り事故は当然起こるものとして、予め備え、万が一のときにも双方納得のゆく対応ができたらいいですね。

コープ共済 ジュニア20コース(2017年10月現在)

月掛金1,000円~
加入できる年齢 0歳~満19歳
保障期間 満20歳の満期日まで

【J1000円コースの場合】
病気入院・事故(ケガ)入院は1日目から360日目まで日額6,000円の保障
事故(ケガ)通院は1日目から90日目まで日額2,000円の保障

手術は日帰り・入院問わず内容によって5・10・20万円
(所定の支払対象手術を受けた場合に限る)
270日以上連続した入院 36万円

事故後遺障害 14~350万円(障害の程度に応じる)
病気死亡・重度障害 100万円
事故死亡・事故重度障害 上記プラス50万円
扶養者の死亡・重度障害 4万円
扶養者の事故死亡・扶養者事故重度障害 (事故日から2年以内) 100万円

個人賠償責任保険は月額にプラス140円。家族全員を被保険者とする。最高3億円まで。

 

大阪府民共済 こども1型(2017年10月現在)

月掛金1,000円~
加入できる年齢 0歳~満17歳
保障期間 満18歳の満期日まで

病気入院・事故(ケガ)入院を1日目から360日目まで日額5,000円の保障
事故(ケガ)通院は1日目から90日目まで日額2,000円の保障

手術は内容によって2・ 5・10・20万円
(所定の支払対象手術を受けた場合に限る)
先進医療(組合の基準による)1万円 ~ 150万円
270日以上連続した入院 36万円

後遺障害 交通事故1級300万円 ~13級12万円
それ以外の不慮の事故では1級200万円 ~ 13級8万円
病気死亡・重度障害 200万円
事故死亡・事故重度障害 交通事故500万円 それ以外の不慮の事故では400万円
重度障害割増(年金払い、最高で10回)1回につき 50万円
被害事故死亡(重度障害を含む)200万円
扶養者の死亡
交通事故・不慮の事故(重度障害を含む)350万円
病気(加入・変更後1年未満は除く)50万円

第三者への損害賠償は基本契約内 1事故につき支払限度 100万円

→その後、クレジットカードに付帯する自賠責保険に入りました。