うちの大学では、まず全学科合同の卒業式があり、その後学科ごとに卒業証書授与式をします。
むしろ学科ごとの卒業証書授与式が本編と言ってもいい。
6号館のテレビスタジオに晴れ姿の学科生が集まりました。
テレスタに足を踏み入れるのも今日で最後になるのだなあ……。
なんかねえ。いろいろあったけど、「終わりよければ全て良し」と思った。
私たぶんここに来て、よかったね。うん。
放送学科という学科柄、先生も生徒も終始ボケたりツッコんだりで、明るく楽しい卒業式でした。
中でも座間味先生のお話が心に残った。
「社会に出るってことは、自分の思い通りにならんということです。
今までキミたちは、お金を払って、学校に通っていたんです。ずうっと。十数年間も。
だから、なんでもキミたちの思い通りになった。好きなことを出来ていた。
でもこれからは違います。
世の中はもう、変なやつらや変なことで一杯で、なんにも自分の思い通りにはならない。
これは、皆さんの3倍生きてきた僕たちが断言します。
嫌な上司が必ず居ます。嫌な仕事が必ずあります。
もしそういう事態に出くわしたら、そりゃあ福沢諭吉さんか清少納言さんが
言ってるとでも思って、んもう、あきらめちゃってください。」
先生からの言葉も、本当にうちの学科らしいと言うかなんというか。
変に感動を煽られるよりも、よっぽど胸に響いたし、スカッとしました。
私たちの3倍生きてきた先生方が言うんだから、きっと間違いないんでしょう。
世の中は私の思い通りにならないことだらけで、嫌な人が居て、嫌なことが山ほどある。
それでも私は私を見失わず、生きていかなくてはならない。
心して、かからねば。