バブみがつよい

「寒いといけないから」と実父が赤ちゃんパジャマを贈ってくれた。
これがまあ、今日日どこへ行けばこんなの売っとるんや! というほど赤ちゃん赤ちゃんしていて、面白いやら愛しいやらで机叩いて突っ伏すレベルなんだけど、いざテクニカに着せてみたらダサさが地球を一周して案外かわいかった。

あわーいピンクで、ポッケがクマで、バブバブしてるんだよ……。
なんだこれは……妖精さんかな!?
今しか着られないやつだから、ひとしきり笑ったあと写真をパシャパシャ撮った。

PC160415

産まれる前は「ぼかァ孫を可愛がったりするタイプじゃないから……」なんて言っていたのになあ。
夫のお父さんお母さんも「また買っちゃった~!」と、テクニカにたくさんのお洋服を贈ってくれるので、今では産まれて1年経たないテクニカが我が家で一番の衣装持ちだ。
じいじ、ばあば勢の思わぬフィーバーっぷりに我々夫婦の方が「あ、あ、ありがとう!ありがとう!!」と、挙動不審気味である。

子は鎹という言葉があるけれど、夫婦の縁だけでなく親類の縁を取り持つのだな。
血の縁というのは他の縁よりも特殊で、選べないし、切れないし、ガッチリ合う瞬間もあればそうでない瞬間もあってとにかくムツカシーから、少しくらい遠ざかろうが互いが程よく笑顔でいられる距離を保つのが一番だと私は考えているんだけど、テクニカが産まれてからは、私の実家族にしろ夫方の親類にしろ、「程よく笑顔でいられる距離」が近づいたような気がしている。

「お母さんがもし生きとったら、蝶よ花よと世話を焼いてそれはそれでえらいことやったろうな」と笑って話したり、「お母さんは君たちを育てるときにこうしていたよ」と父から実用的な昔話を聞くこともたびたびあって、不在の母も参加しているような空気が温かい。

亡き母は、祖父の介護や死を巡り、自身の親類と没交渉の期間が長かったけど(病床中に和解して死ねたのは不幸中の幸いだった。病に倒れるのはみんなにさよならを言える分、優しい死に方だと思う)今では私たち夫婦が曾孫の顔を見せに母方のお祖母ちゃん家を訪ねている。

夫方の親族は、テクニカのはとこが4人いて、法事で集まると義実家が保育所のように賑やか。
お互いに今は子どもが小さく余裕がないけれど、仲良くなれるといいな、と思っている。

親しき仲にも礼を欠かず、テクニカが少し大きくなったとき、「みんな大好き」と言ってくれるようなお付き合いをしてゆきたいな。