フローリングの上でお寿司のモノマネをして遊んだ。
まず、シャリ役の彼が、ダンゴムシみたいに丸くうずくまる。
寿司ネタ役の私が背中に乗っかる。
「でもさー、これだとシャリ(彼)の方が大きくてお寿司として残念なのでは?」
そこで選手交代して私がシャリ役、彼がネタ役をやってみたのだが、
彼の体重で潰れた私が「ゲフッゲフぇッ……」と声を上げる羽目になった。
「私がシャリ役やるよ。折角やるならおいしいお寿司になりたいし」
「いいよ、俺がシャリやるよ。ネタのほうが華やかだしさあ」
「そんなー。そんなー」
「いいよー。いいよー」
譲り合いの末、二人とも別々にシャリとしてフローリングに丸まってみたが
「これではただの酢飯。」
「今日イチの残念さ。」
と不完全燃焼。
結局別々にフローリングに寝そべって私達はただのお刺身になった。