報告連絡相談

父の実家方面の皆さんとは特に事情もなく疎遠になっていた。
父がまめでないからなあ……。

実家が商売を始め、私達兄弟も大きくなって、みんなで日を合わせて
一緒に遠方へ出向くのが難しくなった、というのもあるか。

母がまだ生きていて、足も動いて、だけど抗癌剤投与でハゲ散らかし始めた頃、
「会いにいかなあかんな~思うてるねん」と母が言うので、
病気のことは隠して、母、わたし、妹、弟の4人で岐阜に行った。

冬。母の容態がうんと悪くなって、それでも父が報告しないから、
わたしから叔母(父の兄の嫁)に、母がもう歩くこともままならなくなった事を伝えた。
電話の向こうで叔母が泣いていた。
「周りに心配かけたくないから黙っていて欲しいと母の希望があったとはいえ
申し訳なかった」と、誠心誠意、謝った。

数日後、叔母と叔父(父の兄)の二人がお見舞いにすっ飛んできた。
叔母は、母との再会を喜んで、母と抱き合って、そして泣いていたと、妹から聞いた。

聞けば、80を超えたおじいちゃんは、足が悪くてデイサービスのお世話になっているという。
おばあちゃんも、母の闘病時期と被る形で身体を悪くしもっぱら入院生活だそうで、とても心配。
そのお世話をひとりでしているだろう気丈な叔母のことも、とても心配。

今後のことを思うと親戚づきあいは大事だし、年に一度くらいはあちらに顔を出そう、と、
妹と電話で話した。来月、わたし、妹、弟の3人で、父の実家を尋ねることになっている。

私「あのね、そんなこんなで、来月岐阜のおばあちゃん家に行ってくるよ~」
彼「あー、こないだ寝言で言ってたから知ってる」

まじで。

(まじらしいよ……)