インタビューズ-毎朝テレビで占いを見るのですが……

「毎朝テレビで占いを見るのですが家を出る頃には忘れてしまうので、占いを生活に活かせてない気がします。どうすればいいでしょうか。」

あー! 私も同じです! 仲間ですねわはは!
すぐ忘れちゃうってことは、その占いは今必要がないのですよ。安心して忘れてください。
あなたに切羽詰まった悩み事があり、テレビの占いに絶大なる信頼を寄せていて、6時58分にテレビにかじりついて占いを見ていたとしたら、きっと憶えていると思います。

なお、12星座占いはものすごく大雑把なものです。本来ホロスコープとは生まれた年月日のその時刻に天体がどういう配置だったかに基づき、各個人で違う結 果になるものですから、もしいつもご覧になっているのが12星座占いだとしたら、ピンとこない≒当たらない日も多かろうと思います。

ところで、占い師にも色々な考えの方がいますが、私説を述べますと、占いは占い以上でも以下でもありません。

たしかに悩みごとで頭がワァーっとなっている時に自分を取り戻すためや、起こるかも起こらないかもしれない事象を想定し心の準備を整えるために占いはとても有効です。
「あなたは今嬉しい気持ちで、これから悲しい知らせが入るでしょう」という結果が出たとしましょう。
それは当たっているかもしれないし当たっていないかもしれませんが、「あーそうそう!その通り!」と思ったなら、あなたは「この幸せな状態をどう持続させ るべきか」について考える機会を得たことになりますし、「違う全然外れてる」と思ったなら、じゃあ今自分はどういう状態なのか?これからどうしたいのか? と考える機会を得たことになります。
そして「これから悲しい知らせが入るかもしれないから、気をつけよう」と心の準備ができます。

本来目に見えない気持ちや状態、起こるかも起こらないかもしれないことをあえて言葉で具現化してみることが「占い」であり、結果を受けとめて考え、これからの行動の選択肢を増やすことに占いの意義はあるのだと私は考えています。

人は占いの結果ではなく、あくまでも自分が選んだ選択肢によって生かされています。
“その通りにすれば救われる”ならば、それは「占い」ではなく「宗教」ってやつです。

占いに振り回されては本末転倒ですので、うまく利用してくださいね。

※この記事はTHEINTERVIEWS
津島輝子「右と左が分からない若輩者でございますが」
http://theinterviews.jp/teruru より転載しました。