紛失届

大道芸の依頼ステージに行く途中に、手品道具を入れたチョークバッグを道に落としてしまったようです……。
しかもこんなときに限って、アピケン、バニケン、スポンジボールにシカゴの4つ玉、バイシクルデック+α、ハンカチーフ田中、っと、普段は出動させない道具をめいっぱい詰めてあったとですよ。

総額数万円の内容物になります……。
本日ダメ元で警察屋さんに落し物届けを出してきました。

私「すみません。先日かばんを落としてしまいまして」
お巡りさんA(おじさん)「はいはい、紛失届けね」
(お巡りさん、書類を出してきて、ペンを取り)
お巡りさんA「どんな鞄ですかー?」
うち「虹色の鞄です」
お巡りさんA「……へっへぇ(困ったように笑い)虹色の鞄なー……なんて書こうかな」
お巡りさんB(結構若い)「やー、いんじゃないっスかねぇ、虹色の鞄で。ハハハ」
お巡りさんA「紛失届けに「虹色の鞄」とペンを滑らせる)」
私「(メル変な紛失届になった……)」
お巡りさんA「鞄の中には何入れてたのかな?」
私「手品の道具です……」
お巡りさんA「ほう、手品ね(書類に書き書き)」
私「お金は入ってないんですけど、結構高価な道具も入れていたので、出てきたらいいなあって。アハハ」(←不審な自分をフォロー)
お巡りさんB「っへー。そういう学科なの?」
(↑うちの大学が街の皆様にどういう学校だと思われているかがよく分かる一言)
私「あ、いえ、サークルです。流石に」
お巡りさんA「具体的に、『こんなものー』とかって説明してくれるかな」
私「はい。……そうですね(何がわかりやすいかなと思い巡らし)トランプとか…ハンカチーフとか…切断した指のようなものが入ってます(サムチップ)」
お巡りさんB「ンブッフゥ!!(たまらず吹き出す)」

や っ て も う た わ 。

一通り聞かれたあと、お巡りさんが警察署のほうに落し物が届いていないか電話で問い合わせてくれたのですが、

「虹色の柄だそうなんですけども。はい。はい。虹の柄です。全体的に。はい。虹色で。中身は手品用品だそうです。ハンカチやトランプや指が入っとると思うんですが。はいっ? はい。そうです。手品の指です」

と、何度も聞き返されながら(恐らく)お巡りさんが説明しているのを聞いていて、恥ずかしいやら申し訳ないやらなんとも言えん気分になりました。

とりあえず、バッグは警察には届いてないらしい。
出てくるといいんですが……。