埋もれてるかも

クレイアニメ。ねんどこねこね。

短大の後輩が四大に編入学してきたのでみんなでタローの家に集まってご飯を食べた。

「つまらない、つまらない、短大に返りたい」と、繰り返す後輩のミホちゃんは、まるで去年の私だな。

「私もそうだった。日々は自分で楽しくするものだけど、正直この一年で、つまらなさに慣れちゃった部分もあるかなあ」

ふいにタローが「花子」と名の付いた自前のノートPCをこちらに見せた。
ディスプレイには短大のサークルの連中が、ぎゅうぎゅうになって映っている写真が写ってた。

「この頃の写真、僕、めちゃくちゃ大好きなんですよー! みんな笑顔がイキイキしてて、見るたびにこう、込み上げてくるものがあるんですよねー。なつかしいなー…」

近寄ってまじまじと見てみると、懐かしい顔ぶれが皆はちきれんばかりの笑顔。
たしかに。無条件に涙が出そうになった。
こんな裏も表も無い笑顔、最近しとるだろか、私も、みんなも。少し自信が無い。
そして自信持てないことが無いことが情けない。自分に恥じる。

「楽しかったよねー」
「楽しかったですよー」
「古きよき時代なんて言いたか無いがねぇ」
「ええ」

「先輩、サークル作りましょうよ。作るっきゃないですよ!」
ミホちゃんの提案。
「っていうか何で作らないんですか!」
「いや、僕もこういっちゃ失礼かと思いアレでしたがそう思ってたんです。ずっと」

太郎も便乗する。
それももうずっと考えてきたが、悩みに悩んだ結果、今のサークルを頑張ることにしたから、と口を濁す私。

大きな理由は何も無いが、小さな理由なら沢山あって、それらは全部、誰に強制されたものでもなく自発的なもので、つまり私はなんだかんだいって私自身の意志で、あのクソつまらんサークルにいるんだよ。辞められないのはたぶんあそこに居たいから。

けどなぁ。
私がほんまにやりたいのは、なんだろか、と考えると、違うんだ。今のサークルは。
どうしたものかな。