成人式

ティーンエイジ終りのベルがなる。今日はうちらの成人式。

会場へ行く道々で出会った振袖姿の友人達はそれはそれは美しくて
素敵に見えたのだけど、いざ会場へ入ってしまうと女の子皆が皆振袖なので
全部一緒に見えてきてしまってなんだかもったいなかった。

みんな頭につけてる髪飾りが、「ボヨヨーン」といわんばかりよね。
アホっぽい。これは二十歳の装飾として許されるのだろうか。

ある友達は成人式を「トコロテン方式に押し出された末の社会的大人宣言日」と言ってた。
なりたくなくてもなっちゃうもんなんだな。全自動、大人。
今日を境に変わるのは「社会」の「私達」に対する態度や待遇であって、私たち自身ではない。
選挙権を与えられても、タバコを喫うことやお酒を飲むことを許可されても、
別に私達一人ひとりに急激な自覚は伴わない。
酒だって「飲んでもいいよ」と言われたから飲むんじゃなくて、「飲みたい」と思うから飲むんだ。

成人式会場の外。目が痛くなるほどのタバコの煙。もう、萎える。
吸いたくて吸ってるのか? 吸ってもいいよと許可されたので吸って見せているのか?
興味が沸いたので知ってる子に「何でタバコ吸うの?」と尋ねてみると、
タバコだけに「あー…なんでだろ?」と煙に曇った答えが返ってきた。

自分が何してるか、何をしたいか把握できとらんのかな。
まあいいや、他人ごとだと思ってなにも言わなかった。

成人式での市のエライヒトのお説教によれば
「自分の行動に責任を持つのが大人」らしいがどうやら果たせそうにないですよ。
こうして知った風に書いている私も大概なクソだけど、さらにクソなのが多すぎるもの。
人間、自分より下を見つけると安堵すると言うが、安堵どころかさっぱり笑えない。